思い立って京都へ 初弘法 NO2/3


 6時半に起きて、支度をしてホテルの軽食、おにぎりとみそ汁のサービスを受けて、いざ出発。天気予報は外れたのか青空が広がっている。風が冷たい。

 五条から九条まで地下鉄。九条の駅ではロッカーが見つからない。仕方ないのでリュックは背負って東寺へ。3番出口から出て西へ。と思っていたら、20代のうら若き女性が「東寺はどちらでしょう」と聞いてくる。私も行くんですよ。と交差点で東西を確認して二人で歩いていく。神戸から初弘法に来たという。ふーむ、こんなに若い人がこんなに早い時間に、それもひとりで。
東寺 五重塔
 歩いていくと、右側に京都第一ホテル。よし、間違っていない。近鉄のガードも見える。と歩いていると五重塔が見えてきた。よしよし。
 入口だと思っていた門は閉まっていた。あらら。ここは違うらしい。ここらにも植木屋が出店準備に忙しい。
 まだ、8時なので境内にもそんなに人はいない。とにかく、弘法様にお参り。と奥へ奥へと進んでいく。ここには七福神も祀られている。3ヶ所でお参りを済ませて、目的の露店巡り。ここで、神戸の彼女とはお別れ。 
 ボロ市のように地図がないので、どこになにが有るのか全然わからないし、碁盤の目のように店が出ている。どこをどう行けばいいのかと考えながらも、何度も同じ所を通ってしまう。 今日も鼻水が垂れる。
 古着屋が多い。新品同様の大島や紬もある。古い柄の着物もある。どの古着屋にも人がたまっている。やっぱり着物はブームなのだろうか。
 陶器、豆、乾物、韓国のり、骨董品、下着、靴下、唐辛子、刃物、植木etc、こんなにも多種雑多な店が有るとは思わなかった。見ているだけでも楽しい。
かえるのとんぼ玉
 そして、私の目を釘付けにしたのは和歌山から来ているというトンボ玉の店。他にもとんぼ玉の店は何軒か有り、ほとんどの店が自分で作った物を売っている。その中でもこの和歌山の店は凄い。こんな物もとんぼ玉。って感じ。ガラスの中に海藻やキノコがいる。幻想的な世界を作り出している。自分の趣味ですよ。といわれたが、私は見入ってしまった。
 古着の端切れ、新品の割烹着を買っているうちに、人がどんどんと増えて店の前に立ち止まって見ることも大変になり、膨らんできたリュックもじゃまになって来た。
東寺の入口 ほとんどの路地を歩いたので悔いはなく11時前には退散。早起きは三文の得なり。店の人と話したり、お客さん同士で話したり、なかなか楽しい露店巡りだった。
 外から見ると、どんどんと人が吸い込まれるように東寺に入っていく
 さてと、次はどうするか。京都駅まで歩いて戻る。まだまだ人は東寺に向かっている。これからは身動きも取れなくなるほどなのでしょう。

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